益無い(読み)ヤクナイ

デジタル大辞泉 「益無い」の意味・読み・例文・類語

やく‐な・い【益無い】

[形][文]やくな・し[ク]
かいがない。無益である。つまらない。
「後に遺して面倒こそあれ―・いこと」〈露伴五重塔
困ったことである。
「御気色かはりて、―・しとおぼしたるに」〈大鏡・道長上〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「益無い」の意味・読み・例文・類語

やく‐な・い【益無】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]やくな・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. かいがない。むだである。不用である。
    1. [初出の実例]「楽はげにおもしろく、をかしき事にこそあれど、後の世まで御身にやくなし」(出典:落窪物語(10C後)三)
  3. 困ったことである。
    1. [初出の実例]「御けしきかはりてやくなしとおぼしたるに」(出典:大鏡(12C前)五)

益無いの派生語

やくな‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android