目当(読み)めあて

精選版 日本国語大辞典 「目当」の意味・読み・例文・類語

め‐あて【目当】

〘名〙
① 目標とする物や場所。目をつけて見るところ。目じるし。ねらい。まと。
※桜井基佐集(1509頃)雑「雁かへる嶺のつづきをめあてにて行手もはやく跡消えにけり」
② 心の中でめざしていること。心づもり。あてど。目的。
※ぎやどぺかどる(1599)下「御教の束ねとして、此御辞を示し給へば、是を修善の目宛と用ひ」
③ 物事を行なう場合などの基準、手本など。見当
日葡辞書(1603‐04)「アノ ヒトヲ meateni(メアテニ) シテ マウシタ」
開化のはなし(1879)〈辻弘想〉二編「君を標準(メアテ)にして、万事相場を極るゆゑ」
近世の貸借契約の一つである書入(かきいれ)③の抵当。引当(ひきあて)
※証文案書‐文政六年(1823)江戸板「同目当一札事。一、金百両也〈略〉万一払滞候はば、別紙引当之家屋舗不残、貴殿方に相渡可申候。〈略〉依而引当一札如件」
⑤ 鳥銃のねらいを定めるための突起物。照星(しょうせい)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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