相模ダム

共同通信ニュース用語解説 「相模ダム」の解説

相模ダム

日中戦争が始まり、国力増強が求められる中、神奈川県京浜工業地帯工業用水や電力確保などのために計画。40年11月に着工されたが、戦況悪化に伴い、労働力が不足したことから、朝鮮人を多数動員。日本人学徒のほか、中国人捕虜約300人も加わった。47年6月に完成するまでに、少なくとも83人が命を落とした。

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世界大百科事典(旧版)内の相模ダムの言及

【相模湖】より

…神奈川県北部,津久井郡にある相模川をせき止めて造成された人造湖。面積3.26km2,京浜地域の工業化,都市化の進展につれ需要が増加した水資源を確保するため,神奈川県が1938年に相模川河水統制事業を計画,都市用水,工業用水,農業用水を取水し発電,洪水調節,観光などに資する多目的の相模ダムが40年着工された。第2次世界大戦のため工事は中断されたが47年完成,相模湖が誕生した。…

【多目的ダム】より

…すでに1920年代より,河川の開発は治水と利水を総合的に包含して行うべきであるとの思想が内務省の技術者に芽生えていたが,大正末期に物部長穂らによって,ダムまたは湖沼を利用して洪水を調節するとともに利水目的に役だたせようとの考えが提唱された。その思想が具体化したのが河水統制事業による神奈川県相模川の相模ダム,宮崎県小丸川の松尾ダム,青森県浅瀬石川の沖浦ダムなどであり,38‐39年に着工されたが,多くは戦後になってようやく完成された。これらは治水,発電,農業用水を総合した多目的ダムである場合が多かったが,当時は多目的ダムという正式の呼称はなかった。…

【治水】より

…39年ころからは,河水統制事業の名のもとに,洪水調節を主目的とするいくつかのダム計画が実施された。その典型例は1938年に着手された相模川の相模ダムである。第2次大戦のためその完成は47年になったが,このダムは洪水調節とともに発電用水力,農業用水開発をも目的とする,いわゆる多目的ダムであった。…

※「相模ダム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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