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朝鮮人(読み)ちょうせんじん(英語表記)Korean

翻訳|Korean

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

朝鮮人
ちょうせんじん
Korean

主として朝鮮半島に居住するモンゴロイドの一民族。アルタイ語系言語を話し,ツングース語にことに近い。人口は朝鮮半島だけで約 6500万 (1992推計) 。半島以外にも中国東北地方吉林省のイエンピエン (延辺) 朝鮮族自治州に約 160万,日本に約 70万,その他アメリカなどに多数居住する。形質的には南の日本人,北の満州族,モンゴル人に近接している。生業は農耕を主とし,南部は水稲耕作,北部は雑穀畑作が多い。父系親族集団に分れ,同姓で本貫 (本籍) を同じくする者同士は結婚しないが,こうした父系制は 17世紀以降のことである。宗教は巫覡信仰 (→シャーマニズム ) が根強く存続し,巫女はムーダンと呼ばれ,世襲の集団がある。また 19世紀に天道教 (東学) という独特な宗教が生れたが,仏教,儒教,道教,キリスト教など外来宗教も盛んである。紀元前から中国東北地方と朝鮮半島にかけて数多くの地方文化が存在していたが,7世紀に統一新羅の出現により,政治的統合が達成されるとともに文化的にも統合が進み,15世紀初頭の朝鮮王朝の時代に現在の領域に確定された。古代以来,日本とは密接な文化的,政治的関係をもち,日本文化の形成にも,朝鮮からの文化的影響,渡来人の参与が大きな意味をもっている。

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百科事典マイペディアの解説

朝鮮人【ちょうせんじん】

朝鮮半島を中心に分布する民族。南北朝鮮の約6900万人のほか,中国,日本,北米,中央アジアなどに住む在外朝鮮人は600万人を超えると推定される。人種的にはモンゴル系の黄色人種で,形質的には日本人によく似ているが,北部ではツングース系の満州族に似るとされる。朝鮮語を用いる。歴史的には北部の高句麗を中心とした文化と,南部の三韓から百済新羅に至る文化とがあったが,高麗時代にそれらが融合して独自の朝鮮文化が形成された。固有の巫俗文化が民衆世界ではよく保持されており,他方では中国から入った儒教文化が上層階級文化として特に李朝時代に浸透したため,基層と上層の二重構造がみられる。→延辺朝鮮族自治州在日朝鮮人
→関連項目アルタイ語系諸族朝鮮

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世界大百科事典内の朝鮮人の言及

【ソビエト連邦】より

…ソ連全体では1970‐79年の人口増加率は8.4%で,そのうちスラブ系3民族は5.8%であるのに対して,上記5民族は31.8%に達していた。この地方には漢民族系でイスラム教徒であるドゥンガンやウイグル人,また朝鮮人(大部分は1937年に極東地方から強制移住させられた)などの民族もいる。 チュルク諸語系の民族はソ連に20民族あるといわれるが,そのおもなものは上記のほかに,ボルガ中流,南ウラルのタタール人,チュバシ人,バシキール人,南シベリアのアルタイ人,トゥバ人,ハカス人,東シベリアのヤクート人,カフカス地方のアゼルバイジャン人,ノガイ人,カラチャイ人,バルカル人などである。…

【朝鮮】より

…近年,朝鮮半島全土から数段階に時期区分することのできる旧石器が多数発見され,前期旧石器から後期旧石器をへて中石器時代の設定すら可能な長期にわたる人類の祖先の存在が知られるようになった。 現在の朝鮮人の直接の祖先とみられる新石器時代人の出現は,前4000年ころとする説が有力である。旧石器時代の文化活動には,それほど明確な地域差はみられないが,新石器時代以後には朝鮮独自の文化がみられるとともに,他の地域で発生し,周辺の各地に波及した文化(〈大〉文化)を受容して,朝鮮文化の内容を豊富にしてきた。…

※「朝鮮人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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