日本歴史地名大系 「県主保」の解説 県主保あがたぬしほ 岡山県:井原市県主保「和名抄」後月(しつき)郡県主(あがた)郷の郷名を継いだものか。備中西部の小田(おだ)川の支流稲木(いなぎ)川に沿った現井原市木之子(きのこ)町付近一帯に推定される。寛喜三年(一二三一)四月二五日の後堀河天皇宣旨(門葉記)に保名がみえ、比丘尼観如より綾小路無品親王(土御門天皇の子高橋宮尊守法親王)家に譲られ、その死後京都青蓮(しようれん)院門跡領となったが、これは領家職であった。しかし領家職は康和年中(一〇九九―一一〇四)に京都六勝寺の一、尊勝(そんしよう)寺法華堂領となったといわれ(宝徳二年九月「真性院雑掌申状案」大覚寺文書)、両者の間に相論が起きた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by