華頂要略(読み)かちょうようりゃく

精選版 日本国語大辞典 「華頂要略」の意味・読み・例文・類語

かちょうようりゃくクヮチャウエウリャク【華頂要略】

  1. 寺史書。首巻一巻に本紀付録合わせて二〇九巻。藤原為善・為純編。享和三~天保五年(一八〇三‐三四成立京都青蓮院に関する創立、各歴代、その門下、ならびに堂舎所領など、諸般事項を青蓮院第二九世尊真親王の令旨により網羅集録したもの。

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改訂新版 世界大百科事典 「華頂要略」の意味・わかりやすい解説

華頂要略 (かちょうようりゃく)

延暦寺門跡である京都青蓮院および延暦寺に関する諸種の事項を項目別に記したもの。首巻1巻,本巻150巻,付録36巻。青蓮院門主尊真法親王の命をうけ,1803年(享和3)藤原為善が古文書・古記録を採訪し編纂。付録は藤原為純の編。第4~第31は門主伝といい,青蓮院門主行玄から尊宝に至る1097-1834年(承徳1-天保5)の事歴を記す。《大日本仏教全書》《天台宗全書》に一部が収められている。
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百科事典マイペディア 「華頂要略」の意味・わかりやすい解説

華頂要略【かちょうようりゃく】

京都青蓮(しょうれん)院の寺誌。青蓮院門跡第29世門主尊真法親王の命により,同院坊官進藤為善により編纂された。1803年の編者自序があるが,以後幕末まで追補が行われた。首巻1巻・本巻150巻・付録38巻で構成される。《門葉記》を基礎に,坊官日記をはじめとする古記録・古文書を採訪して編纂された。内容は〈根本伝〉〈門主伝〉〈門下伝〉〈諸門跡伝〉などからなり,門跡の由緒・相承次第・歴代の活動,朝廷や幕府との関係など,平安時代から江戸時代にわたる青蓮院と門跡について記す。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「華頂要略」の意味・わかりやすい解説

華頂要略
かちょうようりゃく

首巻1巻,本記 150巻,付録 38巻。京都粟田口の青蓮院および延暦寺に関する事跡,事項を集録した書物。享和3 (1803) 年藤原為善が青蓮院に伝わる『門葉記』 (尊円法親王編。天台宗の御修法などに関する記録の集大成) を中心に,数種の文書,記録を参照して編纂した。その後藤原為純が増補。

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