地頭請所(読み)じとううけしょ

精選版 日本国語大辞典 「地頭請所」の意味・読み・例文・類語

じとう‐うけしょヂトウ‥【地頭請所】

  1. 〘 名詞 〙 中世における請所の一つ。地頭荘園領主国衙に対して年貢の徴収納入を請け負う契約。これには主に鎌倉初期にみられた幕府の口入による地頭請所と、主に後期以後にみられる地頭自身が領主と契約する請所とがあった。作柄豊凶にかかわらず、一定額の年貢(請料)を進納し、代わりに契約地の管理・経営権を掌握するたてまえであった。しかし、実際にはこれらの契約は実行されないことが多く、紛争が絶えなかった。地頭請。
    1. [初出の実例]「於年貢者、為地頭請所、毎年伍百石、令送寺家之処」(出典:高野山文書‐元応元年(1319)七月日・蓮華乗院学侶言上状案)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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