真名本(読み)マナボン

精選版 日本国語大辞典 「真名本」の意味・読み・例文・類語

まな‐ぼん【真名本・真字本】

  1. 〘 名詞 〙 仮名本に対して、漢字だけで書かれた書物をいう。
    1. [初出の実例]「真名本には杯小盤と書り」(出典:風俗画報‐一一二号(1896)器財門)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の真名本の言及

【漢文】より

…とりわけ,万葉仮名と呼ばれる漢字の使用方法を生みだし,しかもこの万葉仮名は平安朝における平仮名,片仮名の母体ともなった(仮名)。しかし,平仮名,片仮名が生みだされたのちも,漢字で文章を書くことは行われ,公文書,公家日記などはもちろんのこと,もともと平仮名で書かれたと思われる《伊勢物語》にも真名(まな)本と称する漢字のみで書かれた写本が存在するほどである。 中世においてこの傾向はいっそう強く,《平家物語》《曾我物語》などの軍記物語の諸本においても真名本がみられる。…

※「真名本」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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