禍禍し(読み)まがまがし

精選版 日本国語大辞典 「禍禍し」の意味・読み・例文・類語

まがまが‐し【禍禍・凶凶・曲曲】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙
  2. いかにも災厄を招きそうである。不吉である。いまわしい。
    1. [初出の実例]「まがまがしく尼にならむとのたまふなる、まことか」(出典:多武峰少将物語(10C中))
  3. いまいましい。けしからぬ。とんでもない。
    1. [初出の実例]「いとまがまがしきこと。いかがはしろしめさざらん」(出典:宇津保物語(970‐999頃)蔵開中)
  4. さももっともらしい。しらじらしい。
    1. [初出の実例]「是は思ひがけもなき御事とまかまかしく名残り惜しめば」(出典:浮世草子・好色万金丹(1694)三)

禍禍しの派生語

まがまがし‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

禍禍しの派生語

まがまがし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android