秩父困民党(読み)ちちぶこんみんとう

デジタル大辞泉プラス 「秩父困民党」の解説

秩父困民党

西野辰吉による著作。1956年刊行。同年、第10回毎日出版文化賞受賞。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の秩父困民党の言及

【困民党】より

明治14年の政変(1881)で松方正義が大蔵卿に就任すると,国家財政確立のためデフレ政策をとり,国民経済は極度に収縮した。これに追打ちをかけたのは1883年にはじまる世界恐慌で,日本の貿易も大きな打撃を受けざるをえなかった。当時横浜の全輸出額の6~7割を占めた生糸は,84年になると3割減となり,そのうえこの年の養蚕は平年の6~7割の収穫であり,この結果,とくに中部,関東の養蚕・生糸生産地帯の農民経済は窮乏に追い込まれた。…

【秩父事件】より

…こういう状況下で1883年末から郡役所,警察署に対して,自由党員と村の惣代ら在地オルグ約30名によって,高利貸説諭の請願運動が行われ,それによって84年の初めから中小農民の自由党加盟者が増加した。これが秩父困民党結成の核である。 1884年8月,生糸の安値に絶望的になった負債農民の山林集会は主として秩父西部でしきりに繰り返され,そのつど警官に解散させられたが,この間に困民党の組織の輪は広がっていった。…

※「秩父困民党」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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