20世紀日本人名事典 「稲田三之助」の解説
稲田 三之助
イナダ サンノスケ
明治〜昭和期の電気工学者 早稲田大学理工学部教授;逓信省工務局長。
- 生年
- 明治9年5月2日(1876年)
- 没年
- 昭和27(1952)年2月18日
- 出生地
- 愛知県名古屋市
- 学歴〔年〕
- 東京帝大工科大学電気工学科卒
- 経歴
- 逓信省に入り英、米、仏、独に留学、各国の電信事業を研究して帰国、大正8年同省逓信局工務課長、14年から昭和7年まで初代工務局長。その間、明治39年東京・小笠原間の海底電線敷設を完成、アメリカ側小笠原・グアム線と接続、太平洋横断線を貫通させた。大正4年には長崎・上海間、13年佐世保・青島間の海底線の工事主任として敷設を指揮。10年には福島県磐城無線送信所を完成、10年東京・岡山間長距離ケーブルを完成、12年関東大震災後の通信線復興に尽力、東京に初の自動交換方式を採用した。また14年早稲田大学理工学部に電気通信専門学科が創設されて以来教授となり昭和21年まで在任。日本放送協会創設にも貢献、内外無線網の充実に大きく貢献した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報