積取比率(読み)つみとりひりつ

改訂新版 世界大百科事典 「積取比率」の意味・わかりやすい解説

積取比率 (つみとりひりつ)

一国の自国籍船ならびにこれに外国用船を加えた自国商船隊の自国貿易貨物に対する輸送割合を示す数値である。したがって,積取比率は一国の貿易貨物の輸送における外国船への依存度を表す数値でもある。自国籍船の積取比率が低くなるほど,輸入資源の安定輸送の確保や輸出貿易促進の面で不安を高める。また,このような積取比率の低下は,外国船に対する当該国の運賃用船料の支払いが大きくなることを意味し,海運国際収支を悪化させる。したがって,国際収支の赤字に悩まされている国にとっては,海運国際収支に直接影響を及ぼす積取比率は重要な関心事項となる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android