おだい‐かおだひ‥【穏か】
- 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「おだやか」の古形で、漢文訓読語 ) 物事の状態が穏やかであるさま。
- [初出の実例]「尊(かしこどころ)、如何に。想ふに清
(オダヒカ)にか」(出典:日本書紀(720)推古一六年九月(岩崎本訓))
穏いかの語誌
「おだひ(穏)」に「か」が付いてできた漢文訓読語。「おだひ」には上代では形容詞「おだひし」が対応し、和文では「おだし」が用いられた。「おだし」には人の心や性質についての表現があるが、「おだひか」はこれより用法がやや狭く、平穏無事なさまをいう。ハ行転呼音で「おだひか」が「おだゐか」となり、「おだやか」になったのは鎌倉時代に入ってからと思われる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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