窪田弘(読み)くぼた ひろし

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「窪田弘」の解説

窪田弘 くぼた-ひろし

1931-2013 昭和後期-平成時代の官僚,経営者。
昭和6年7月4日生まれ。昭和29年大蔵省にはいる。主計局次長,経済企画庁官房長,大蔵省理財局長を歴任し,62年国税庁長官。平成元年に国民金融公庫副総裁に転じ,3年北海道東北開発公庫総裁。巨額の不良債権を抱えていた日本債券信用銀行(現・あおぞら銀行)の再建を託され,5年頭取に就任,8年会長兼任日債銀の再建をめぐり,決算を粉飾した疑いで証券取引法違反の罪に問われ,1・2審では有罪とされたが,最高裁の審理差し戻し命令をうけたやり直し裁判で,23年無罪となる。平成25年1月31日死去。81歳。岡山県出身。東大卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「窪田弘」の解説

窪田弘

官僚、経営者。1931年7月4日、岡山県生まれ。東京大学卒業後の54年、大蔵省(現・財務省)に入り、国税庁長官などを歴任。93年、バブル経済崩壊で巨額の不良債権を抱え、危機に陥っていた日本債券信用銀行(現・あおぞら銀行)の頭取に就任し、96年には会長を兼任、97年より会長専任となった。98年、同行経営破綻し、一時国有化されたことにより会長を辞任した。99年、不良債権を隠して決算を粉飾したとして証取法違反の罪に問われたが、2011年、東京高等裁判所の差し戻し裁判で逆転無罪が確定した。13年1月31日、東京都内の病院で死去。享年81。

(2013-2-5)

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