竜潭池(読み)りゅうたんいけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「竜潭池」の意味・わかりやすい解説

竜潭池
りゅうたんいけ

沖縄県那覇市、首里城跡のハンタン山を背にしてある池。俗に魚小堀(イユクムイ)とよばれる。尚巴志(しょうはし)王(在位1422~1439)の時代に、自然の谷をせき止め、さらに掘り下げてつくった池で、中国からの冊封使(さくほうし)を歓待する重陽(ちょうよう)の宴には爬竜(ハーリー)船を浮かべたという。池の末流には国宝の石彫欄干(らんかん)の世持橋(よもちばし)が架かっていたが、戦災を受け現在はその断片が県立博物館に収蔵されている。竜潭池に続く円鑑池(えんかんち)とは県指定文化財の竜淵橋(りゅうえんきょう)で結ばれている。県指定史跡。

[堂前亮平]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android