端近(読み)ハシヂカ

デジタル大辞泉 「端近」の意味・読み・例文・類語

はし‐ぢか【端近】

[名・形動]
家の中で出入り口に近いこと。また、そのさまや、そのような場所。あがりばな。「端近な席」「端近に座る」
あさはかなこと。軽々しいこと。上品でないこと。また、そのさま。
「さりとて―にやはおはします」〈栄花・浅緑〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「端近」の意味・読み・例文・類語

はし‐ぢか【端近】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 家の中で上がり口縁側など外に近い所。あがりばな。また、そこにいるさま。
    1. [初出の実例]「常よりもはしぢかなるを、空おそろしうおぼゆ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)賢木)
  3. 奥ゆかしくないこと。上品でないこと。あさはかなこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「けしからず声高に、はしぢかに色めかしきさまなどは見え給はましかば」(出典:狭衣物語(1069‐77頃か)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android