笠の雪(読み)かさのゆき

精選版 日本国語大辞典 「笠の雪」の意味・読み・例文・類語

かさ【笠】 の 雪(ゆき)

  1. 笠または傘の上に降り積もった雪。重いもののたとえとして用いられる。
    1. [初出の実例]「おもき物之しなじな〈略〉ぶせう者のたちゐ。笠(カサ)の雪(ユキ)」(出典仮名草子・尤双紙(1632)上)
  2. (はも)の摺身(すりみ)に、松茸薄切りを加え、茶碗に入れて蒸し、取り出したものに葛餡(くずあん)をかけたもの。形と色合いが笠にかかる雪を思わせるのでこの名がある。
  3. ( 其角の句「わがものと思へば軽し笠の雪」から ) 自分のもの。
    1. [初出の実例]「お前を傘(カサ)の雪(ユキ)〈略〉としたいのが」(出典:人情本・春色連理の梅(1852‐58)四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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