筋強直症候群(読み)きんきょうちょくしょうこうぐん(ミオトニーしょうこうぐん)(その他表記)Myotonic syndrome

六訂版 家庭医学大全科 「筋強直症候群」の解説

筋強直症候群(ミオトニー症候群)
きんきょうちょくしょうこうぐん(ミオトニーしょうこうぐん)
Myotonic syndrome
(脳・神経・筋の病気)

どんな病気か

 ミオトニーとは、筋肉収縮後に自分で筋肉を弛緩(しかん)できない状態を指します。ミオトニーを主症状とする疾患群を筋強直症候群(ミオトニー症候群)といいます。そのうち、常染色体優性遺伝型(じょうせんしょくたいゆうせいいでんがた)トムゼン病で、劣性遺伝型(れっせいいでんがた)がベッカー病です。

 ミオトニーのほかに、寒冷時に脱力がみられる疾患はパラミオトニーと呼ばれ、高カリウム血性周期性四肢麻痺と同じ病気です。ほかに小児期から発症するシュワルツ・ジャンペル症候群が知られています。

原因と症状

 トムゼン病とベッカー病は、ともに第7番染色体にあるクロライドチャンネル遺伝子の異常で発症します。ミオトニー現象が著しいために筋肉は発達し、ヘラクレスのような体型になります。中年以降になると多少、筋力が低下します。筋力低下は、ベッカー病のほうが強いといわれています。

 パラミオトニーは、第17番染色体にあるナトリウムチャンネル遺伝子の異常です。

治療の方法

 ジフェニルヒダントインプロカインアミドが投与されますが、効果はあまりありません。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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