箭括氏麻多智(読み)やはずのうじの またち

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「箭括氏麻多智」の解説

箭括氏麻多智 やはずのうじの-またち

古代伝承上の豪族
常陸国風土記(ひたちのくにふどき)」によれば,継体天皇の代に行方(なめがた)郡家(茨城県玉造町)の西の谷で10町余を開墾した。このとき,妨害する夜刀(やつの)神(蛇)を武力威嚇(いかく)して山の麓に境界の杖をたて,上を神の地,下を人の田とし,社をたてて夜刀神をまつった。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の箭括氏麻多智の言及

【境】より

… また,人間の自然に対する働きかけである開発によって,人間と自然の間には,新たな境が次々と設定されていった。《常陸国風土記》に登場する箭括氏麻多智(やはずのうじまたち)の開発行為はその代表例である。麻多智は,古代の水田適地である〈谷の葦原〉を開墾しようとするが,その谷の神である夜刀神の激しい妨害に直面した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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