…私法上,自己のためにする意思で物を所持することを占有という。例えばAが20年以上も前に土地を買って家を建てて住んでいたところ,隣地所有者Bから,Aが境界線を2m越境しているからとして返還請求を受け,Aとしては自分が買ったときに売主から境界線として示されたもので自分の宅地であるとして主張したが,登記簿および登記所に備付けの地図によればBの主張が通りそうだという場合がある。所有権の関係でいえば,AはBに越境部分を返還しなければならない。…
…法律用語としては,まず民法178条が,動産に関する物権の譲渡には対抗要件として〈引渡し〉が必要であるとしており,そこでいう引渡しは占有の移転を意味し,現物を実際に引き渡す場合(現実の引渡し)のほか,簡易(の)引渡し(譲受人またはその代理人が現に占有物を所持している場合に当事者の意思表示のみによってなされるもの。182条2項),占有改定(自己の占有物を爾後は本人(譲受人)のために占有する旨の意思表示をして本人に間接占有を得させるもの。…
※「簡易引渡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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