… 志野宗信の流れは志野流と呼ばれる(図b)が,子息参雨斎宗温,孫不寒斎省巴の後,当時香道の権威と目された建部隆勝の推輓により蜂谷宗悟が4代目を継承し,以後蜂谷家が茶道とともに香道の軌範を整え,享保ころには家元制度を確立して現代の蜂谷宗由にいたっている。 このほか,相阿弥流,建部流,園流,風早流,米川流,大枝流,里見流などの諸流が香道の記録に知られるが,これは御家流の完全相伝制の結果であると思われる。このうち現在残るのは御家,志野の2流のみであるが,19世紀初頭までは米川流も整備された大部の伝書と華麗な香道具を生み出しており,相当な勢力を維持していたことは間違いない(図c)。…
※「米川流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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