普及版 字通 「粲」の読み・字形・画数・意味
粲
13画
[字訓] しらげる・あきらか
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(ざん)。は残骨((がつ))をもつ形。色の抜けた白さをいい、粲とはしらげた米、精米をいう。〔説文〕七上に「稻重さ一(せき)を粟二十斗と爲す。米十斗と爲すを(き)と曰ひ、米六斗大斗と爲すを粲と曰ふ」とあり、稲米十斗を精白して六斗大半斗としたもの。粲に精白の意があり、それよりして文彩鮮盛の意に用いる。〔詩、唐風、生〕は悼亡の詩で、「角枕、粲たり 錦衾、爛たり」とは、葬者の埋葬の清らかな姿をいう。粲は精米、その食膳にあるものをという。
[訓義]
1. しらげたこめ、しらげる。
2. きよい、あきらか、あざやか、しろい。
3. あや、かざり。
4. 笑うさま、口を開いて笑う、美しい、しとやか。
5. (さん)と通じ、たべもの。
6. 三と通じ、女三人。
7. 燦と通じ、かがやく。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕粲 ミダル・テル・アザヤカ・アキラカ・ムスメ
[語系]
粲・・・tsanは同声。〔詩、風、緇衣〕「(すみ)やかに予(われ)子(し)の粲を授けん」は、「ご馳走あげよう」という誘引の詩で、粲はの意。粲にかえて、のち・・を用い、字義も分化した。
[熟語]
粲▶・粲花▶・粲潔▶・粲乎▶・粲錯▶・粲粲▶・粲者▶・粲如▶・粲彰▶・粲然▶・粲美▶・粲爛▶・粲麗▶
[下接語]
一粲・華粲・輝粲・玉粲・光粲・采粲・錯粲・三粲・粲・春粲・笑粲・星粲・白粲・斐粲・余粲
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報