糸屋村(読み)いとやむら

日本歴史地名大系 「糸屋村」の解説

糸屋村
いとやむら

[現在地名]平戸市猪渡谷町いとやちよう

中津浦なかつら村の西に位置し、南部は若宮わかみや浦に臨む。東に有僧都ゆうそうづ岳・しら岳があり、猪渡川が流れる。猪渡谷とも記す。かつては糸屋氏領三〇〇石のうちであったとされるが、未詳。江戸時代は津吉中津浦つよしなかつら村のうち。慶長三年(一五九八)弾圧によりつつみ村を含めてキリシタン二〇〇名が長崎に逃れたと伝え、そのため平戸藩小値賀おぢか(現小値賀町)大島おおしま(現大島村)百姓を入植させたという(平戸藩史考)。慶長国絵図に糸屋村とあり、高三三〇石余。慶長九年の平戸領惣目録でも同様。正保国絵図では高一七〇石余。明暦二年(一六五六)の田方帳抜書では津吉中津浦村のうちに糸屋免、寛文四年(一六六四)の松浦鎮信領知目録(寛文朱印留)では糸屋村とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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