普及版 字通 「紲」の読み・字形・画数・意味


11画

(異体字)絏
12画

[字音] セツ
[字訓] きずな

[説文解字]

[字形] 形声
声符は世(せい)。世に泄(せつ)の声がある。〔説文〕十三上に「系なり」とし、〔左伝、僖二十四年〕「臣、覊紲(きせつ)をふ」の文を引く。覊紲は馬の手綱。〔礼記、少儀〕に「犬には則ち紲を執る」とあり、犬にもいう。獄にがれることを縲紲(るいせつ)という。紲袢(せつぱん)は夏のうすい肌襦袢で、また別義。唐の太宗世民の名を避けて、泄を洩、紲を絏に作り、その字体の字も用いられている。

[訓義]
1. きずな、犬馬をつなぐひも。
2. なわでつなぐ、なわめ。縲紲は囚縛を受けること。
3. と通じ、はだ衣、ふだんぎ。

[古辞書の訓]
和名抄〕紲 奈(きづな) 〔名義抄〕紲 ツナグ・ホダシ・キヅナ・ナハ・カケナハ

[熟語]
紲覊紲食紲絏・紲袢
[下接語]
銜紲・覊紲・窮紲・係紲紲・拘紲・執紲・受紲・掣紲・縛紲・累紲・縲紲

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android