結晶場安定化エネルギー(読み)ケッショウバアンテイカエネルギー

化学辞典 第2版 「結晶場安定化エネルギー」の解説

結晶場安定化エネルギー
ケッショウバアンテイカエネルギー
crystal field stabilization energy

結晶中の隣接する陰イオンがつくる静電場(結晶場)によって生じた遷移金属イオンのd電子の安定化エネルギーのこと.等方的結晶場におかれた金属イオンのd軌道エネルギー準位は五重縮退しているが,低対称の結晶場において異方的静電場を受けると,縮退は解けて準位は分裂する.分裂した低エネルギー準位の側に電子が入ったときのエネルギー低下に等しい.点電荷モデルで計算した格子エネルギーに,分光学から決定した結晶場安定化エネルギーを加算した値は,ボルン-ハーバーのサイクルから得られる実測の格子エネルギーに近い値を示す.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

1 《「礼記」月令から》カワウソが自分のとった魚を並べること。人が物を供えて先祖を祭るのに似ているところからいう。獺祭魚。おそまつり。うそまつり。2 《晩唐の詩人李商隠が、文章を作るのに多数の書物を座...

獺祭の用語解説を読む