絹座(読み)きぬぐら

精選版 日本国語大辞典 「絹座」の意味・読み・例文・類語

きぬ‐ぐら【絹座・絹倉】

  1. 〘 名詞 〙 絹を売買する所。
    1. [初出の実例]「きぬぐらにある徳町といふ市女の富めるあなり。それをめしとりて、北の方にし給ふ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)藤原の君)

きぬ‐の‐ざ【絹座】

  1. 〘 名詞 〙 絹物を売る所。
    1. [初出の実例]「又市毎に七座は有也。座と云事は物を売座也。一には絹の座、二に炭の座、三に米の座、四に檜物座」(出典:庭訓往来抄(1631)中)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の絹座の言及

【練絹座】より

…絹座ともいわれ,中世,祇園社を本所として絹織物の加工・販売にあたった座。成立は鎌倉初期で,1277年(建治3)正月《万物涌出諸庄園乃貢検納記録》にみえ,〈絹座左方神人平御房丸〉などとあるので,左方,大方,寄方など,いくつかのグループに分かれていたと推定される。…

※「絹座」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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