総額明示方式(読み)そうがくめいじほうしき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「総額明示方式」の意味・わかりやすい解説

総額明示方式
そうがくめいじほうしき

一定期間の防衛費総額をあらかじめ明示し,防衛予算の膨張を抑えるべく考案された方式。 1976年以来,防衛予算には GNP比1%枠が設けられてきたが,これに代わる新しい歯止めとして 87年1月に閣議決定された。中期防では所要経費総額は 85年度価格で 18兆 4000億円と定められ,最終年度である 90年には予定の枠内で収まった。 91年以降も歯止めとしてこの方式を踏襲したが,5年間の総額明示方式は国際情勢などの変化に柔軟に対応できないという欠点も指摘されており,3年ごとに計画を見直すローリング方式や,計画期間の短縮なども検討されている。

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