ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「羅芳伯」の意味・わかりやすい解説
羅芳伯
らほうはく
Luo Fang-bo; Lo Fang-po
[没]乾隆60(1795).ボルネオ
18世紀,西部ボルネオにおける華僑の有力者。広東省嘉応州 (梅県) 石扇堡のハッカ (客家)の出身。乾隆 37 (1772) 年海を渡り,西部ボルネオのポンティアナックに上陸して内陸へ入った。当時この地方には広東出身の中国人が多く住んで金の採掘に従事していたが,羅芳伯は人望を得て頭角を現し,勢力を拡大してマンドール地区を中心に蘭芳公司を創立した。スルタンの勢力下より自立して,土地を開拓し,軍隊を有して自衛し,自治を行うなど,独立の国家を経営する観があった。
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