ポンティアナック(その他表記)Pontianak

デジタル大辞泉 「ポンティアナック」の意味・読み・例文・類語

ポンティアナック(Pontianak)

インドネシア中部、カリマンタン島ボルネオ島西岸港湾都市。西カリマンタン州の州都。同島最大のカプアス川下流デルタに位置する。華僑大半を占める。コプラ天然ゴムなどの集散地赤道直下を示す記念碑がある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポンティアナック」の意味・わかりやすい解説

ポンティアナック
Pontianak

インドネシア,カリマンタンバラット州の州都。河港都市。ボルネオ島最長河川カプアス川とランダック川の合流地点に位置する。赤道直下にあり,月平均気温 27.0~28.1℃,月降水量 165mm (7月) ~389mm (11月) 。ポンティアナックとはマレー語で女の邪霊を意味し,ここに多く浮遊していたとされる。 1772年にアラブの海商がオランダの援助でポンティアナック王朝を建設。その後オランダはここを足掛りに西ボルネオの支配・開発を推進。 18世紀に周辺地域で金の採掘が始められ,ゴムやヤシのプランテーション農場が建設されたため多数の中国人が流入,現在も中国人人口が多い。木材,パーム油,ゴム,コプラなどを加工,輸出する。第2次世界大戦中,日本の海軍特別警察が 1500人にのぼるといわれる王族,民間人を抗日陰謀の罪で処刑したポンティアナック事件を後世に伝えるために,1977年近郊のマンドルに記念碑が建てられた。人口 30万 4778 (1980) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポンティアナック」の意味・わかりやすい解説

ポンティアナック
ぽんてぃあなっく
Pontianak

インドネシア、カリマンタン(ボルネオ島)西岸の港湾都市。ボルネオ島最大のカプアス川デルタの北部に位置し、南シナ海に臨む。西カリマンタン州の州都。人口38万7112(1990)。古くから西海岸の中心として発展し、近世にはスルタン王国も栄えた。付近のコプラ、ゴム、やし油、籐(とう)など農林産物の集散が盛んである。市の人口の過半は中国系で、物資集散や商業の実権もほとんど中国系住民の手中にある。市の北方約2キロメートルに赤道が通り、赤道標が立てられている。市街は低湿地にあり、杭上(こうじょう)家屋が並んでいる。

[別技篤彦]

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