考物(読み)かんがえもの

精選版 日本国語大辞典 「考物」の意味・読み・例文・類語

かんがえ‐ものかんがへ‥【考物】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 十分考えてから決定すべきことがら。特に、「…するのは考えものだ」の形で、すぐには賛成できない、考え直す必要があるという気持を遠まわしに表わす。かんたんに納得できないこと。
    1. [初出の実例]「さあ爰(ここ)が考(カンガ)へもの」(出典:二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉下)
  3. いろいろと考えて解答を出すように工夫してある謎もの。はんじもの。
    1. [初出の実例]「近頃江戸願人坊主の市店に配て銭を乞ふ考物と云ものに」(出典:随筆・守貞漫稿(1837‐53)三三)
  4. 占って判断すること。また、そのことがら。
    1. [初出の実例]「『占方(うらかた)どの、ちと頼み申したい』『ハイハイ、考へ物でござりまするか』」(出典:歌舞伎・蝶鶼山崎踊(1819)四幕)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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