大学事典 「聖心カトリック大学」の解説
聖心カトリック大学[イタリア]
せいしんカトリックだいがく
ミラノ校を中心にローマ,ブレシア,クレモナ,ピアチェンツァ,カンポバッソに校舎を持つ,ヨーロッパ最大の私立大学。サクロ・クオーレ・カトリック大学(イタリア)とも称される。1919年ミラノに,カトリック精神と文化と科学の結合の建学精神のもと,ジェメッリ神父などによって高等教育機関が設立された。翌20年に教皇の保証の下で文部大臣ベネデット・クローチェによって承認され,21年に哲学部と社会科学部の2学部で大学として開校。その後,1951年にピアチェンツァに農学部,58年にローマに医学・外科学部(イタリア)が設立された。この医学・外科学部はイタリアで最初に定員制を導入し,ジェメッリ付属病院(イタリア)での教育を充実させた。ローマのモンテ・マリオの丘に近代的なキャンパスを持ち,現在は経済学部が併設されている。ブレシアには1965年に教育学部,68年に数学・自然科学部が設置され,2002年にはカンポバッソ,2007年にはブレシアにも心理学部などが設置された。2011年には12学部,ほかに7スクオーラ,27学科,正教授310人,准教授350人,研究員705人,2015年の登録学生数約3万7000人を擁する。
著者: 児玉善仁
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報