聞き忍ぶ(読み)キキシノブ

デジタル大辞泉 「聞き忍ぶ」の意味・読み・例文・類語

きき‐しの・ぶ【聞き忍ぶ】

[動バ四]聞いても黙っている。聞こえないふりをする。
「心やましううち思ひて―・び給ふ」〈横笛

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「聞き忍ぶ」の意味・読み・例文・類語

きき‐しの・ぶ【聞忍】

  1. 〘 他動詞 バ四段活用 〙 聞きながらたえ忍ぶ。我慢しながら聞く。聞こえないふりをする。
    1. [初出の実例]「あやしく大将に申す事の有るを、よくききしのび給ふかな」(出典:宇津保物語(970‐999頃)嵯峨院)
    2. 「『〈略〉すこしいで給へ。あな、心憂』などきこえ給へど、心やましう打ち思ひて、きき忍ひ給」(出典:源氏物語(1001‐14頃)横笛)

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