能鶏郷
のけごう
「和名抄」高山寺本に「乃計」の訓がある。郷域は吉井川左岸の丘陵地帯、現苫田郡鏡野町真加部から塚谷にかけてと推定される。貞治七年(一三六八)の紀年銘のある鏡野町馬場の小田草神社鐘銘に「美作国野介庄小田草大明神」とみえ、馬場が郷域に含まれると考えられる。郷域周辺は有力古墳の密度が高い。吉井川と香々美川の合流点北側丘陵上に伊勢領大塚古墳(鏡野町)がある。径三八メートルの円墳で、箱式石棺を埋葬施設とする。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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