腰飾(読み)こしかざり

改訂新版 世界大百科事典 「腰飾」の意味・わかりやすい解説

腰飾 (こしかざり)

縄文時代後・晩期の埋葬人骨の腰部付近から発見される例の多い鹿角製の装身具で,猪牙製,獣骨脊椎骨製のものもある。形態は種々あり一様ではないが,典型的なものは全体が〈く〉の字状を呈し,一端に身と平行する穴があけられ,もう一方には身と直交する穴があけられる。先端部はとがったり,石棒の頭部のように亀頭状を呈するものがある。横断面は〈U〉字状に掘り込まれる。腰飾が数多く発見された愛知県吉胡貝塚などの例では,男性人骨に伴出したものが圧倒的に多く,同じ装身具でも女性人骨に伴出例の多い貝輪とは対照的である。中国では新石器時代に骨角製の飾りがみられ,殷周代の佩に発達したと考えられる。これらは新羅や日本の古墳からも出土している。
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