内科学 第10版 「膠原病性胸膜炎」の解説
膠原病性胸膜炎(胸膜炎)
概念
全身性エリテマトーデス(SLE)や関節リウマチなどの膠原病に合併して発症する胸膜炎.
診断・治療
細胞成分としてはリンパ球が優位である.胸水中の抗核抗体やリウマトイド因子が血中と比較し4倍以上に上昇する.SLEでは両側性で心膜炎を伴うことも多く,胸水中LE細胞の存在や抗dsDNA抗体の上昇,補体の低下が特徴的である.RAの胸水は補体が上昇するが,グルコースは低下し,しばしば10 mg/dL以下となる.治療は,原疾患である膠原病の治療を行う.[矢野聖二]
■文献
Light RW: Pleural diseases. 4th ed. Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, 2001.
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報