ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「自然単位系」の意味・わかりやすい解説 自然単位系しぜんたんいけいsystem of natural units 原子物理学で便利な自然単位系は光速度c,ディラック定数 ℏ=h/2π(h はプランク定数)および電子質量 meを基本単位とする。数式のうえでは c=ℏ=me=1 とおく。CGS単位系に換算する場合は,質量の単位は me=9.109×10-28g,長さの単位は ℏ/mec=3.862×10-11cm,時間の単位は ℏ/mec2=1.288×10-21s となる。原子核物理や素粒子物理では c=ℏ=1 とする単位系を自然単位系と呼ぶ。この場合,長さや時間の次元は質量の次元と逆であり,換算のためには 1=ℏc=197.327MeVfm を用いるとよい。すなわち,長さ 1fm=10-15m=1/197.327MeV などである。量子重力効果が重要になるスケールでは万有引力定数G も用いて,C=ℏ=G=1 となるプランクの単位系が便利となる。この場合,質量の単位は (プランク質量),長さの単位は (プランク長)などとなる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by