航空ガソリン(読み)コウクウガソリン

化学辞典 第2版 「航空ガソリン」の解説

航空ガソリン
コウクウガソリン
aviation gasoline

プロペラ機(航空ピストンエンジン)用のガソリンで,自動車ガソリンよりも沸点範囲が狭く,沸点約30~150 ℃ の石油製品オクタン価または出力価が高く,アルキレート主成分とする.唯一,アルキル鉛系のオクタン価向上剤添加が許されているガソリン.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の航空ガソリンの言及

【ガソリン】より

…沸点範囲が30~220℃の石油留分(中間製品)および製品の総称。ガソリンの主要な用途は,ガソリンエンジン用燃料としての自動車ガソリンおよび航空ガソリン,ならびに溶剤としての工業ガソリンであるが,その大部分は自動車ガソリンであり,航空ガソリンはジェット機の発達した今日ではほんの一部を占めるにすぎない。品質,性状はそれぞれの用途によって異なるが,一般的には常温・常圧下で揮発しやすく,引火性が大きく,またその蒸気が空気と適当な濃度範囲(約1~7容量%)で混合すると爆発的に燃焼する可能性があるので,取扱いには注意を要する。…

【航空燃料】より

…航空機のエンジン用燃料。現在用いられている航空燃料は,ピストンエンジン機やヘリコプターの一部に使用されているピストンエンジン用の航空ガソリンと,ジェット機,ターボプロップ機,ヘリコプターに使用されている航空用ガスタービン(いわゆるジェットエンジン)に用いられるジェット燃料に分けられる。原油枯渇に対する将来の航空燃料としては,人造石油系燃料以外に液化メタンや液体水素などが考えられ研究も行われているが,世界中の多くの空港への分配,輸送,貯蔵,補給などの問題がある。…

※「航空ガソリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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