…これが幕府で施行されると,三卿はもちろん各藩や旗本の多くはこれにならった。有毛検見取はまた色取検見とも呼ばれるが,後者は位・石盛に基づき,また租率を固定していない点で,前者とまったく異なる。すなわち江戸前期に幕領(藩によっては元禄ごろまで)で施行された色取検見は,上・中・下田の位にかかわらず,作柄に応じて上・上中・中・中下・下・下々毛などに分け,たとえば上・中・下田の作柄のうち上毛と認定された分は,上・中・下田それぞれの分米に換算,合計され,それに上毛に相応する租率を乗じて年貢を算出する方法である。…
※「色取検見」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」