最新 地学事典 「茂木植物群」の解説
もぎしょくぶつぐん
茂木植物群
Mogi flora
長崎県長崎市茂木町の茂木層産の化石植物群。主として落葉広葉樹からなる。鮮新世。1883(明治16)年,日本の新生代植物化石群集として初めて世界に公表された。その後,T.Tanai(1976)が分類学的再検討を行い,新第三紀植物化石研究の基礎となっている。ムカシブナ(Fagus stuxbergi)が最も多産し,Juglans・Carpinus・Zelkova・Liquidambar・Sorbus・Wisteria・Zanthoxylum・Acer・Styrax・Tilia・Diospyrosなども比較的多い。また,Ilex・Elaeocarpus・Symplocosのような,常緑樹もわずかに含む。この化石植物群は,現在の西〜中部日本の温帯の森林組成に類似し,山腹斜面下部の植生を示す。参考文献:T.Tanai(1976) J. Fac. Sci., Hokkaido Univ., Ser.IV, Vol.17
執筆者:尾上 享・矢部 淳
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

