菖蒲塚古墳〈新潟県〉(読み)あやめづかこふん

国指定史跡ガイド 「菖蒲塚古墳〈新潟県〉」の解説

あやめづかこふん【菖蒲塚古墳〈新潟県〉】


新潟県新潟市西蒲(にしかん)区竹野町にある前方後円墳。角田山東南麓の標高約26mの丘陵上の平坦部に築かれ、長軸54m、後円部径33m、前方部幅18m、後円部高3m、前方部高2mで、後円部頂は径約12mの平坦面をなしている。1811年(文化8)刊行の『北越奇談』に、盗掘による古鏡・壺の出土が記されており、同古墳出土と伝えられる面径22.7cmの鼉龍(だりゅう)鏡が現存。ほかに同古墳から出土したと伝えられる翡翠製勾玉(まがたま)、碧玉(へきぎょく)製管玉(くだたま)が存在しており、これらの鏡と玉の型式は、菖蒲塚の古式の墳形とは矛盾せず、造営年代は5世紀代と推定され、日本海沿岸最北端の前方後円墳として、その歴史的な意義はきわめて大きいことから、1930年(昭和5)に国の史跡に指定された。JR越後線巻駅から徒歩約30分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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