葛勒可汗(読み)かつろくかがん(その他表記)Ge-le Ke-han; Ko-lê K`ê-han

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「葛勒可汗」の意味・わかりやすい解説

葛勒可汗
かつろくかがん
Ge-le Ke-han; Ko-lê K`ê-han

[生]?
[没]759
ウイグル帝国の第2代カガン (在位 747~759) 。本名磨延啜 (まえんてつ) 。唐から「英武威遠」の号を贈られた。父のクトルク・ボイラ (骨力裴羅),すなわちキュル・ビルゲ・カガンを助けてウイグル帝国の建設に功績を立てた。 755年から安史の乱に悩む唐に援軍を派遣し,唐と密接な関係をもつにいたった。シネ・ウス碑文突厥文字で書かれた彼の紀功碑文である。

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世界大百科事典(旧版)内の葛勒可汗の言及

【ウイグル族】より

…これらの背景には当時の国際的商人ソグド人の文化が色濃く影を落としており,彼らの信ずるマニ教が体系的宗教としてはじめてウイグルに導入されたこと(763ころ)や新ソグド文字と称されるウイグル文字が考案されたこともそれを裏づける。唐との関係ではその冊封体制内にあったが,2代可汗,磨延啜(葛勒可汗,在位747‐759)のときに安史の乱の鎮圧に派兵した事実を含め,唐より優位に立った時期もある。 840年,内乱とキルギス族の攻撃によって遊牧ウイグル国家は崩壊し,多くのウイグル人がモンゴル高原を後にした。…

※「葛勒可汗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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