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突厥文字 とっけつもじTu-jue wen-zi; T`uchüeh wên-tzü

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

突厥文字
とっけつもじ
Tu-jue wen-zi; T`uchüeh wên-tzü

突厥碑文に用いられているルーニック体の文字。その起源は古く,セム語系諸族のアラム字母に由来しているという。5~6世紀頃突厥に輸入されたらしく,以後突厥帝国で用いられたが,その間,字体の整備も行われ,8世紀のキョル・テギン (闕特勤) ビルゲ・カガン (毗伽可汗) 両碑文では字体の整備された文字で刻まれている。

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百科事典マイペディアの解説

突厥文字【とっくつもじ】

突厥が用いた文字。突厥がモンゴル高原に残した突厥碑文によって知られる。8または9個の母音に対してその字母は4または5しかなく,子音は口蓋(こうがい)化音と非口蓋化音と思われる2系列の字母が10個ずつと,さらに6字がある。
→関連項目契丹文字

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世界大百科事典 第2版の解説

とっくつもじ【突厥文字 Tū jué wén zì】

古代チュルク語に属する突厥語ウイグル語を表すのに使用された文字で,突厥文字を用いて記された碑文を突厥碑文という。形態が古ゲルマン人のルーン文字に似ているところから,チュルク・ルーン文字ともいう。突厥文字は1893年にデンマークの言語学者V.L.P.トムセンによって解読された。基本的な文字の数は38あり,右から左へ向かって読む。これらの文字のうち,純粋に字母文字として扱えるものは少なく,たいがいは単一音価とは別に母音+子音の複合音価をも表示する。

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大辞林 第三版の解説

とっけつもじ【突厥文字】

チュルク諸語の一つである突厥語の文字。チュルク諸語の最古の資料であるオルホン碑文(八世紀初め頃のもの)の文字。ソグド文字に由来するとする説が有力。デンマークの言語学者トムセンによって一九世紀末に解読された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

突厥文字
とっけつもじ

突厥碑文で用いられている古代トルコ文字。新しく創出されたいくつかの文字を除き、大部分はセム語系のアラム字母に基づくとされるのが通説であるが、最近の研究によると、突厥文字の起源はソグド文字にあると思われる。音韻その他の点でトルコ語に巧みに適合しているので、この文字の採用は突厥碑文の立てられた8世紀をかなりさかのぼると思われる。5世紀ごろの採用と考える学者もいる。1893年デンマークの言語学者トムセン(1842―1927)が解読した。[護 雅夫]

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世界大百科事典内の突厥文字の言及

【キルギス族】より

…6世紀半ばごろ,突厥(とつくつ)第一帝国の3代木杆可汗の弟,地頭可汗に併合され,急速にトルコ化が進行したもようである。突厥文字を使っていわゆるエニセイ碑文を残したものもキルギス族であった(突厥碑文)。8世紀初め,彼らは突厥第二帝国の2代可汗黙綴によって討たれたが,この間の事情はキョル・テギンKöl Tegin碑文などの突厥碑文によってもqïrqïzの名と共に知られる。…

【中央アジア】より

…すなわち,前イスラム時代のソグド商人(ソグド人)などに代表されるオアシス都市の商人たちは,突厥,ウイグルなど遊牧国家の内部深くにくいこみ,遊牧国家の軍事力を背景に,中国~モンゴリア間の貿易を独占するなど,その商業的活動圏を,国際的スケールのものに拡大するのに成功している。一方,これらの商人たちは,商品とともに宗教・文字など,オアシス定住地帯の文化をも遊牧国家内にもたらし,それが遊牧地帯の文明化に大きな影響を及ぼしたことは,ソグド商人の影響下に,遊牧民によって突厥文字ウイグル文字などが作成・使用されたことからも明らかである。 中央アジアにおいて,中央アジアを本拠とする最も強力な国家が出現したのは,9~10世紀のサーマーン朝,14~15世紀のティムール朝の時代などであるが,これらの国家が強力であったのは,これらの国家の内部で,遊牧民の軍事力と定住民の経済力とが最もスムーズに結び合わされ,そこに巨大なエネルギーが生み出された結果であったと考えられる。…

【トルコ族】より

…突厥は6世紀後半,モンゴリアの東突厥と中央アジアの西突厥に分裂し,前者は中国の隋・唐両王朝,後者はササン朝ペルシア,ビザンティン帝国と種々の関係をもったが,結局,唐王朝の攻撃を受けて弱体化し,8世紀半ば,もともと突厥の支配下にあったトルコ系ウイグル族によって滅ぼされた。突厥はトルコ民族がアジアの草原地帯に建てた最初の強力な遊牧帝国であっただけでなく,トルコ民族として,初めて自らの文字(突厥文字。古代トルコ・ルーン体文字)を用いていわゆる〈突厥碑文〉を残した民族としても,トルコ文化史上にきわめて重要な足跡を残した。…

※「突厥文字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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