日本大百科全書(ニッポニカ) 「蒲萄山地」の意味・わかりやすい解説
蒲萄山地
ぶどうさんち
新潟県北部、日本海岸沿い、三面川(みおもてがわ)から勝木川(がつぎがわ)までの30キロメートルの間に広がる丘陵性の山地。山体は花崗岩(かこうがん)類からなる侵食丘陵で、西海岸は瀬波笹川(せなみささがわ)流れ粟島(あわしま)県立自然公園に指定され、断層海岸をなして日本海に突入、奇岩景観に富む笹川流れ(国の名勝・天然記念物)の景勝地をつくっている。内陸側は旧庄内(しょうない)通りで、現在は国道7号にかわり、海岸の浜通りはJR羽越(うえつ)本線がトンネルで通り、観光道路も並走している。最高峰の蒲萄山(795メートル)付近には蒲萄鉱山とよばれた亜鉛鉱山があったが、いまは廃鉱になっている。
[山崎久雄]