蓬る(読み)おぼとる

精選版 日本国語大辞典 「蓬る」の意味・読み・例文・類語

おぼと・る【蓬】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 しまりなく乱れひろがる。乱れひろがって、おおいかぶさる。
    1. [初出の実例]「(さうけふ)に延(は)ひ於保登礼(オホトレ)屎葛(くそかづら)絶ゆることなく宮仕せむ」(出典万葉集(8C後)一六・三八五五)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙
    1. [ 一 ]に同じ。
      1. [初出の実例]「(薄は)冬の末まで、かしらのいとしろくおほとれたるも知らず」(出典:枕草子(10C終)六七)
      2. 「長かりし髪は抜け落ち枕上にをぼとれて有り」(出典:今昔物語集(1120頃か)一九)
    2. しまりがなくなる。だらしないさまをする。
      1. [初出の実例]「大路ちかき所に、おほとれたる声して、いかにとか、聞きも知らぬ名のりをして」(出典:源氏物語(1001‐14頃)東屋)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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