蕩めく(読み)トロメク

デジタル大辞泉 「蕩めく」の意味・読み・例文・類語

とろ‐め・く【×蕩めく】

[動カ四]
眠けを催して、とろとろする。うとうとする。
「かく―・きてをのみ寝給ふは」〈今昔・四・三一〉
うっとりする。恍惚こうこつとなる。
「扇の蔭で目を―・かす」〈閑吟集

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精選版 日本国語大辞典 「蕩めく」の意味・読み・例文・類語

とろ‐め・く【蕩めく・惚めく】

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ( 「めく」は接尾語 )
  2. 眠気をもよおしてうとうととする。とろとろとする。
    1. [初出の実例]「かくとろめきて寝(い)をのみ眠(ね)給ふは」(出典今昔物語集(1120頃か)四)
  3. うっとり夢心地になる。恍惚(こうこつ)とする。
    1. [初出の実例]「あふぎのかげで目をとろめかす」(出典:歌謡・閑吟集(1518))

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