…天津が集産地であったから日本では天津栗というが中国では板栗といい,品質は最も優れている。日本では平安時代,大臣に新任されたときの大饗(たいきよう)などのさい,朝廷から蘇(そ)と甘栗を賜るならわしがあり,それを届ける勅使を蘇甘栗使(そあまぐりのつかい)と呼んだ。この甘栗は干栗(ほしぐり)であったと思われるが,《延喜式》には干栗のほかに〈搗栗(かちぐり)〉〈平栗(ひらぐり)〉と呼ぶものもあり,それらと甘栗の違いはよくわからない。…
…この蘇は内蔵寮に保管され,必要に応じて諸行事の際に使われていた。《江家次第》などによると,大臣大饗(だいきよう)の際には,天皇から蘇と甘栗をつかわされる決りで,その勅使を〈蘇甘栗使(そあまぐりのつかい)〉と呼んだ。また二宮大饗の献立には蘇が加えられるのが例であった。…
…大臣家の大臣大饗は,主として正月4日,5日に行われ,大臣家は請客使を遣わして第一の正客の尊者を迎える。尊者は親王の場合が多く,朝廷からは蘇甘栗(そあまぐり)使が甘栗などを持って来る。二宮大饗と大臣大饗は恒例の正月行事であり,任大臣大饗は,大臣に任官した者が正月私邸において行う臨時の大饗をいう。…
※「蘇甘栗使」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新