蜆売(読み)しじみうり

精選版 日本国語大辞典 「蜆売」の意味・読み・例文・類語

しじみ‐うり【蜆売】

  1. 〘 名詞 〙 蜆を、大声で呼びかけながら売り歩くこと。また、その人。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「はかる音やあなたへさらり蜆売〈喜次〉」(出典:俳諧・桜川(1674)春)
    2. 「梅多き寺島村や蜆売〈子規〉」(出典:春夏秋冬‐春(1901)〈正岡子規編〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の蜆売の言及

【シジミ(蜆)】より

…ふつうは殻つきのまま売られ,みそ汁にすることが多いが,京阪では殻から脱した〈身しじみ〉を買ってつくだ煮やあえ物にすることも少なくない。江戸のいろはかるたには〈貧乏ひまなししじみ売り〉の句を見ることがあり,きわめて零細な元手で商売できるところから,ぼてふりのしじみ売りは貧乏人の典型とされたようである。【鈴木 晋一】。…

※「蜆売」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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