蝟皮(読み)いひ

精選版 日本国語大辞典 「蝟皮」の意味・読み・例文・類語

い‐ひ ヰ‥【蝟皮】

〘名〙 ハリネズミの皮。これをはいで、乾燥したものを、あぶって黒い粉末にして、痔瘻(じろう)の薬として飲む。
正倉院文書‐天平勝宝八年(756)六月二一日・東大寺献薬帳「猬皮三枚」
[補注]「易林本節用集」には、「蝟皮」は二か所(ただし一か所は「イヒ」)に出るが、ともに「魚也」と注記がある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の蝟皮の言及

【ハリネズミ(針鼠)】より

…温帯にすむものは冬眠する。【今泉 吉晴】
[医術]
 中国では5~6世紀には〈蝟皮(いひ)〉の名で薬用にされていた。《本草和名》では虫魚部に彙(い),挺(えん),毛刺,猫虎脂などをあげ,和名を久佐布(くさふ)としている。…

※「蝟皮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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