蝦夷志・蝦夷志附図(読み)えぞし・えぞしふず

日本歴史地名大系 「蝦夷志・蝦夷志附図」の解説

蝦夷志・蝦夷志附図
えぞし・えぞしふず

二冊 新井白石

成立 享保五年

写本 北海道大学附属図書館・国立公文書館内閣文庫

解説 近世屈指の大学者として知られ、一八世紀初頭に将軍徳川家宣や同家継の補佐役であった新井白石が、引退後の享保五年に松前藩の情報や内外の諸書を参考にして漢文で著した最初の体系的な蝦夷誌。蝦夷地図説に続いてアイヌ居住の集落名をあげたのち、アイヌの風俗習慣を略説している。著者の知名度の高さと類書のないことのために、本書は多くの誤りをもちながらも一八世紀末頃まで蝦夷地に関するもっとも権威ある書物になっていた。ただ多くの彩色画をふくむ附図のほうは、それほど流布しなかったように思われる。文久二年に松浦武四郎が刊行した木版本がある。

活字本 新井白石全集第三巻・北方未公開古文書集成第一巻

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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