行く水の(読み)ユクミズノ

デジタル大辞泉 「行く水の」の意味・読み・例文・類語

ゆくみず‐の〔ゆくみづ‐〕【行く水の】

[枕]水の流れ去るさまから、「過ぐ」「とどめかぬ」にかかる。
「―過ぎにしいも形見とそし」〈・一七九七〉
玉藻なすなびきこい伏し―とどめかねつと」〈・四二一四〉

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精選版 日本国語大辞典 「行く水の」の意味・読み・例文・類語

ゆくみず‐のゆくみづ‥【行水の】

  1. 水の流れ去るさまから「過(す)ぐ」および「留(とど)めかぬ」にかかる。
    1. [初出の実例]「潮気立つ荒磯(ありそ)にはあれど往水之(ゆくみづの)過ぎにし妹が形見とそ来し」(出典万葉集(8C後)九・一七九七)
    2. 「立つ霧の 失せぬるごとく 置く露の 消ぬるがごとく 玉藻なす 靡き臥い伏し 逝水之(ゆくみづの) 留めかねつと」(出典:万葉集(8C後)一九・四二一四)

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